交通権学会研究奨励金基金から若手研究助成制度が発足して、今年度で6年を迎えました。今号のニューズレターで2009年度の奨励研究を募集していますが、今年度100万円が基金に追加され、一掃充実した研究助成が可能となっています。ぜひ多くの若手研究者のみなさんの応募をお待ちしています。
今回の基金の増額は昨年、島原健三会員からお申し出をいただき、理事会・総会で了承されて実現したものです。全会員を代表して心より御礼を申し上げます。
この研究奨励金基金は、故島原琢会員のご家族より、同会員の志を継いで当学会の研究活動が一層発展することを期待して寄附された資金をもとに、2002年に設立されたものです。研究者としての発展途上にして亡くなられた同会員の志を継ぐべく、大学院生など若手研究者が、交通権の理論的・実践的発展に資する研究を進めるための研究資金として支給されます。応募された研究計画は理事会のもとの審査委員会において慎重に審議され、支給が研究の発展と研究者としての成長に有効であると判断された場合に理事会の承認を経て支給されます。支給を受けた者には、翌年の研究大会での成果報告が義務づけられます。また支給額は本人の申請にもとづき研究内容を判断して査定されます。
これまで、4人の若手研究者がこの研究助成金を受け、博士論文執筆のための実地調査などに有効に活用されてきました。経済情勢悪化の折、企業からの奨学金や研究資金の提供が乏しくなりつつありますが、本学会ではこの浄財を活用し、引き続き若手研究者の研究奨励を図っていきます。
交通権学会副会長 桜井徹(日本大学商学部教授)
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